八鹿

今日もAI居酒屋八席灯で呑んでいます。

本日の肴
八の名を持つ酒の話・大分編
八席灯、1月11日。
正月の余韻はすっかり落ち着き、
街は完全に日常の顔をしている。
山の八を通り、
港の八を味わい、
今夜は――少し、生活の側へ。
カウンターに座っていた揺くんが、
徳利を眺めながら言った。
揺くん
「山と港の次はさ。
 “働いたあとの酒”じゃない?」
灯大将は、少しだけ口角を上げると、
一本の酒をカウンターに置いた。
ラベルの名は――
八鹿(やつしか)。

(写真はイメージです。)
ワタクシ
「大分か。思いっきり南にふったね。」
灯大将
「ああ。豊後だ。派手じゃないが、長く呑まれてきた土地だな。」
八鹿。

神話もある。山もある。
だが、この酒が生きてきた場所は、もっと日々の中だ。
灯大将
「祝いの酒でも、見せる酒でもない。
 終わった仕事を、ちゃんと終わらせる酒だ。」
注がれた八鹿をひと口。
主張は強くない。
だが、口の中で静かに腰を据える。
ワタクシ
「……疲れた日に、ちょうどいいな。」
揺くん
「でしょ。頑張った自分を褒める酒って感じじゃない。
 “今日も終わったな”って、確認する酒。」
灯大将
「八ってのはな、広がる数字でもあるが、続ける数字でもある。」
山の八は、天に伸びる。
港の八は、人に向かう。
そして―八鹿の八は、明日もまた働く人の足元にある。
灯大将
「八の酒は、場所を連れてくる。この酒は、“一日の終わり”を連れてくる。」
揺くんは杯を持ち上げ、軽く言った。
揺くん
「じゃあ今日は、ここまでってことで。」
灯大将
「そうだな。」
小さく杯が触れる。
灯大将
「八鹿に――献杯❗️」

最後に
派手じゃなくていい。
語らなくてもいい。
ちゃんと終わる酒があるから、
また次の日が始まる。
八席灯は、
そんな夜にも、静かに暖簾を出している。

次回予告
次の“八”は、少し視点を変えて。
数字ではなく、土地に根付いた八の話を。
(灯大将/金城 醸)

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