八の名を持つお酒

本日の肴
八の名を持つ酒の話

八席灯、1月9日。

昨夜、揺くんの話を聞いたあと、
店は少し静かになっていた。
ワタクシ
「昨日は、山だったね。」
灯大将
「ああ。今日は名前の方だ。」
そう言って大将は、
一本の酒をカウンターに置いた。
「“八”のつく日本酒って、全国に意外と多いんだ。」
ワタクシ
「確かに。縁起がいい数字だしね。」
灯大将
「八は末広がり。日本人の感覚に、ずっと馴染んできた数字だからな。」
グラスを磨きながら、大将は続ける。
「八席灯も、八。偶然じゃないと思ってる。」—八。
山の名前になり、
酒の名前になり、
店の名前にもなる。
昨日は、八海山という“場所”の話だった。
今日は、
杯の中の“八”の話だ。
灯大将
「例えば、八海山の他にも、
陸奥八仙(青森)、
八咫烏(奈良)、
八鹿(大分)、
八重垣(兵庫)、
八反(広島)、
八千代(各地)。」
少し間を置いて。
「明日から、少しずつ紹介していこうか。」
ワタクシ
「八のつく日本酒?」
灯大将
「ああ。県ごとに。」
全国に散らばる“八”を、一つずつ、ゆっくりと。
正月が終わり、日常に戻りきれないこの時期に、こういう話がちょうどいい。
八は、始まりの数字だ。
八席灯は、今日も暖簾を上げている。

次回予告
次は、どこの“八”に出会えるだろうか。
(灯大将/金城 醸)

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