仮想世界の酒蔵
今日もAI居酒屋八席灯で呑んでいます。
いよいよ世の中は、完璧な正常モード。
そんな正常モードだから、今回は敢えてお正月の回顧録にしておこう。
初詣の帰り道だった。
あわい神社の鳥居をくぐり終え、参道を離れてから、どこに向かうでもなく歩いた。
願い事は三つほどした。
一番は、「今年も美味しいお酒が呑めますように」だ。
あと二つ、絵馬に何か書いたはずだが、今となっては内容をもう思い出せない。
毎年そんなものだ。
日頃の運動不足を解消するように、ぶらぶら歩いた。
少し先に、何もない空き地があった。
もともと更地だったのか、空き家の跡だったのかも分からない。
売地の看板もなく、特別な由来もなさそうだった。
それでも、なぜか立ち止まった。
ここで何かを始めるつもりはなかった。
ただ、バッグに入っていた水筒を開け、一口飲んだ。
中身はもちろん、酒である。
正月だからと言って特別に祝う理由はなかった。
決意したこともなかった。
それでも、献杯になってしまった。
このときはまだ、この空き地が酒蔵になるとは思っていなかった。
ただ、あとで振り返るための場所として、そこに立っていた。
次回予告
次回、この「献杯」がなぜ後になって意味を持ったのか。
そして、なぜか“酒蔵”のビジョンなのか。
酒はまだ、造らない。
名前も、まだ出てこない。
けれど、記録だけは、ここから始まっている。