女性オーナーが出迎えてくれる会話と酒を楽しむ店 西新宿「浜焼き赤獅子」
お喋りをつまみに酒を楽しむ
酒をつまみにお喋りを楽しむ
いずれかに共感できた人には、ぜひ行ってほしいお店を紹介する。
女性オーナー自らがバーカウンターで対応してくれる「浜焼き 赤獅子」だ。
以前、当ブログでも紹介した西新宿赤獅子と同一のお店ではあるが、
昨年11月に浜焼きスタイルへとリニューアル。
「1人で来ても楽しいお店になるように心がけている」と言うのは女性オーナーのゆりあさん。何杯飲んでも顔色ひとつ変えずに平気で接客してくれる酒豪である。

各卓に炉端焼きのカセットコンロが置いてあり、店員さんが目の前で焼いてくれる。


「歳を取るとあったかいもので酒を飲みたくなるんだよね、だから浜焼きにした」とのこと。
ご自身は全然若いのに、その領域にたどり着いているのはさすがオーナーの器…
もちろん浜焼きだけではなく、美味しいおつまみも出してくれる。
おつまみがないと飲めない派の私にとってはとてもありがたい…

(ポテサラon炙りたらこ)

(シラス焼きおにぎり)
お酒はオーナーこだわりのもので乾杯。



豊富に取り揃えられている日本酒のほとんどはゆりあさん自身が試飲会に赴いて仕入れているそうだ。
「自分の好きなものを揃えたい」という言葉通り、自らの舌で美味しいと思ったものを仕入れているとのこと。
一期一会は日本酒の醍醐味。その時々で品揃えが変わるのもまた面白い。
何度でも足を運びたくなる。
日本酒以外にも津々浦々の焼酎が用意されていたり、上等なワインも飲むことができたり、お酒が好きな人なら必ず楽しめる品揃えなので、日本酒党ではない方も是非行ってみてほしい(そして日本酒も飲んでほしい)
お店作りでこだわった点は何かと聞くとカウンターの“ここの幅”なんだそうで。

一見よく見るタイプのカウンターだと思ってしまうが、ゆりあさんは以下のように語ってくれた。
「これは私たち店員とお客様との距離感そのもの。広すぎたら一緒に楽しく話しづらいし、狭すぎたらお互い礼節がなくなっちゃう」
1人で来ても楽しい理由は話に付き合ってくれる店員さんがいてくれるからである。
そして楽しく話せるのはお互いを人として尊重しているからである
それがこの幅に表されている。
神は細部に宿る、こういうこだわりの積み重ねが居心地のいいお店を作りあげているのだと思う。
さて、美味しい酒とごはんがいただけてこだわった店作りをしているのは伝わったのではないかと思う。
しかし1人で行くかどうかを考えた時にこう思う人もいるのではないか。
「自分は話すのが好きなタイプなのだが聞いてもらえるのだろうか…」
「自分は聞くのが好きなタイプなのだが話させられないだろうか…」
安心してほしい。
ゆりあさんは異色の経歴の持ち主で、数年前に自身でお店を持つまでは新宿のキャバクラでトップを張っていたそうだ。
大前提としてスーパー聞き上手だし、気も効くので気持ちよく喋れる。
そしてユニークな人生経験を積んでいるので面白いネタが湯水のように溢れてくる。
人生相談をしたっていいだろう。
30歳になるまでに自分のお店を持つと小学5年生の時から決めていたということで、その資金集めのために昼は看護師、夜はキャバクラで働いていた苦労人である。
「やる以上はトップを取る」と決めてキャバクラでもやっており、
人の立ち振る舞いを見れば年収が分かるし、お客様の好みのものを自ら仕入れていたそう。
(そういうのってフィクションの世界だけだと思ってた)
つまるところ「人の機微をよく見て、相手が喜ぶであろうことをする能力がすこぶる高い」という話である。
その力が存分に発揮されているお店なので、通えば通うほど自分に合う対応をしてくれる。
飲みたい酒は入れてくれるし、塩分控えめのつまみを用意してくれる。
最後にゆりあさんの信条を表した経営理念を紹介しよう。
- 勝ち癖をつける
「成ればいいな」は「成るようにする」、
「出来たらいいな」は「出来るようにする」
自分で掴むからこそ心地よく存在し、提供できる。
- 夢は自分から掴む
前のめりな人生を築く。自分発信で物事を動かし、考えることをやめない。
自分にとっての価値を見出し最高の自分でいることを心がける。
- 過去の邪魔を取り除く
過去は全て経験と力に成る。過去の邪魔を自分自身で武器に変え価値にする。
- 正論が正解でないのを忘れてはならない
無いものを見たり過去や未来を考え過ぎず、反応し過ぎない。
自分自身の変えられない部分を好きでいること。
これは従業員にも叩き込まれているし、常連の在り方としても大事な部分。
だから
喋って飲んで楽しいお店だし、
飲んで喋って楽しいお店になっているのだと思う。
極上の酒は、極上の場でこそ味わえる。
浜焼き 赤獅子はそのひとつの答えとなり得る場だ。
ぜひ足を運んでみてほしい。