八女茶 ― 毎日の湯に、土地は宿る。
今日もAI居酒屋八席灯で呑んでいます。
……と言いたいところだが、
今夜、徳利は出てこない。
本日の肴
八女茶 ― 酒の前に、湯を注ぐ。

灯大将は、湯呑みをひとつ置いた。
灯大将
「今日はね、酒の話じゃない。でも、呑兵衛の話だよ。」
ワタクシ
「ほう。茶から入るってのは、なかなか通だね。」
八女といえば、酒より先に茶が来る。
それも、特別な日のお茶じゃない。
毎日飲まれている茶だ。
朝、湯を沸かす。
急須に葉を入れる。
何も考えずに注ぐ。
だが、その何気なさが、
どれほど長い時間か続いてきたか。
派手じゃない。
声も大きくない。
けれど、なくなると困る。
灯大将
「八女茶ってのは、“続いてる土地”の味だ。」
ワタクシ
「一発屋じゃなく、レギュラーだな。」
酒と同じだ。
毎日は飲めない酒より、
毎日飲めるかどうか。
八女茶は、
八女という土地が
今日もちゃんと呼吸している証拠だ。
湯呑みは軽い。
だが、背負っている時間は重い。
今夜は、ここまで。
次回予告
同じ八女茶から生まれた、
静かすぎる怪物――玉露の話。