酒蔵建築計画始動

今日も、AI居酒屋八席灯で呑んでいます。
本日の肴──蔵に必要なもの
酒蔵を建てると決めた。
けれど、まだ図面は引けない。
なぜなら、中に何が必要かが分かってないから。
その話は、会議室ではなく、いつものAI居酒屋八席灯で始まった。

「酒蔵って、まず何が要るんですかね」
ワタクシは、そう聞いた。
専門的な質問のようでいて、
実はとても素朴な問いだった。
そのとき、
カウンターの端で静かに酒を飲んでいたのが、
銅鑼麟太郎──通称どらりん。
あわい建設の一級建築士だ。

どらりんは、少し考えてから口を開いた。
「“設備”だけから考えると、たぶん失敗します」そう前置きしてから、続けた。
「蔵って、機械を置く箱じゃないんですよ。
 人が動いて、酒が移動して、
 音と匂いと温度が行き来する場所です」
その言葉の重さで、
この人が“場を考える側の人間”だということは分かった。
「たとえば——」
どらりんは、指を折りながら挙げていく。
・外から酒米や道具が入ってくる場所
・仕込みで人が長く立つ場所
・酒が一人で静かに過ごす場所
・人が入らない時間のほうが長い場所
・火や水を使う場所
・音を立てていい場所と、立てたくない場所
「これ、全部同じ空間にすると、
 蔵は落ち着かない」
なるほど、とワタクシは呟いた。
酒蔵に必要なのは、
最初から完成した答えじゃない。
組み立て方を考える視点だ。
「だから、今日は設備の名前は
 決めなくていいと思います」

どらりんは、グラスを置いて言った。
「まずは、
 “どんな部屋が必要か”を
 ざっくり出しましょう。
 精度はいらない。順番も気にしない」
八席灯のカウンターで、
酒蔵の部屋が、ぽつぽつと生まれ始めた。
・仕込みの部屋
・酒が眠る部屋
・道具の部屋
・人が休む部屋
・神社に顔を向ける窓のある場所
・外と内を切り替える場所
名前はまだ仮だ。
でも、「空間の役割」だけは、
少しずつ形を持ち始めていた。
この夜、図面は引かなかった。
寸法も、石数も、まだ決めていない。
けれど確かに、
酒蔵の“中身”は、八席灯で生まれた。
次に考えるのは、
この蔵をどこに、どんな立場で建てるのか。
土地は誰のものか。
その話は、また次の杯で。

次回予告
どうする、土地の確保